だらだらとした映画語り【チャット】

映画をチャットにして語っています

死霊館【ノベライズ版】第1話

 

俳優の紹介

 

門平 善照(かどひら よしてる)。映画で男側の主要人物。20歳の大学生。日本人。細身。

美雪 雪音(みゆき ゆきね)。映画で女側の主要人物。20歳の大学生。日本人でロングヘア。きゃしゃで胸はCカップ

宮本 言左衛門(みやもと ごんざえもん)。映画で門平の親友。20歳の侍。日本人。刀を所持。ボサ髪のチョビヒゲ。

リアナ 恵子(りあな けいこ)。映画で美雪の親友。20歳のお嬢様。外国人と日本人のハーフで、巨乳。体型はスマート。

萌美(もえみ)。映画で殺人鬼(悪役)の立場を取る主要人物。6歳の妖精さん。幼女。小柄で、金髪碧眼。ロングヘア。普段着は白いワンピース。

因幡 雄介(いなば ゆうすけ)。ノベライズの最後に解説を加えるライター。俳優として登場することはない。(と思う)

 

今回の作品紹介

 

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 映画『死霊館』を紹介

 

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あらすじ

 

「ソウ」インシディアス」のジェームズ・ワン監督が実話をベースに描き、全米ではR指定ながらも興行収入1億ドルを突破する大ヒットを記録したホラー。

 

 1971年、アメリカ・ロードアイランド州に建つ一軒家に、両親と5人の娘たちが引っ越してくる。古ぼけてはいるが広々とした夢のマイホームに沸き立つ一家だったが、奇妙な現象が次々と発生。娘たちに危害が及んだことから、一家は心霊学者のウォーレン夫妻に助けを求める。

 

 夫妻が周囲の土地を調べると、恐るべき血ぬられた歴史が明らかになり、夫妻は一家を救おうと館に巣食う邪悪なものに立ち向かうが……。

 

 ウォーレン夫妻にパトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガが扮する。

 

彼女が男子トイレから出ていかない【チャットノベル】

 

 門平善照は個室でイスに座っていた。


 ドアのすぐそばには、美雪雪音が立っている。
 彼女はドアの陰に隠れたまま、腕を組み、

 

リアナが怪奇現象で困ってるらしいわ。助けてくれないかしら?

ほほう。それはどんな霊なんだい? タンスの中に隠れたオッサンがいたずらしているのかな?

ふざけないでっ!

 

 美雪が声を張る。
 反響が大学内の廊下まで響いた。


 洗面所の蛇口から水がポタリと落ちる。

 

リアナは困ってるのよ。それを、ちゃかすなんて……

……うん。悪かった。でもな。一つ言っていい?

だめ

いや言うね! ここ男子トイレだからな! あと俺はもうすぐ子供を産むところなんだよ!

 

 今度は俺の声が大学の廊下を走っていく。

 

産めばいいじゃない。どうせ醜い子なんでしょ?

確かに茶色くて臭い子だけどな。お前がトイレの個室のドア開けっぱなしで、それを押さえるように立ってたら、出るものも出ねぇよ! 俺のセクシーショットがさらしものだよ!

難産なのね?

子供にたとえるのやめようぜ!

 

 あまりのつらさに、涙が出てきた。

 

早く男子トイレから出ていってくれない? ここは野郎の息子たちの遊び場だぞ

リアナの件で一緒にきてくれるのなら、出ていくわよ

え~、やだよ。霊能者に頼めよ。大学生に何ができるってんだよ

 

 声をしぼめて嫌がる。


 リアナの助けにはなってやりたいけど、怪奇現象はさすがに無理だ。
 一般の大学生が解決できる問題じゃない。

 

なら私はここで、あなたが子供を産むまでいてやるわ!

えっ?? ちょっと待って。やけになってない?

さあ産むといいわ! あなたの肛門から出る音から、あえぎ声まですべて聞かせてもらうから! オスたちが偶然やってきても、私は負けない!

わかった! わかった行くよ! もう俺をひとりにしてくれ

 

 顔を両手でおおって、美雪に訴える。
 同じオスにこんな姿見られたら、大学に二度といけない。


 美雪は出ていき、ドアが閉められる。


 出したあとは消臭剤をまき散らした。


 ズボンを引き上げ、洗面台で涙を流したあと、廊下に出る。


 美雪が自動販売機の前にある長イスに座って、缶コーヒーを飲んでいた。

 

マーキングはすんだ?

いや、流した

そう。子供はきっと、強くなって帰ってくるわよ。元気だして

浄化センターでろ過されて、汚泥になるから、跡形もなくなってると思うぞ

 

 そんなやり取りを美雪とやりながら、彼女の車に乗せてもらう。
 軽自動車なので、山登りはきつかったが、教授の悪口で乗り切った。


 リアナが住んでいる屋敷に到着。
 古い建築構造で、2階建てだが、庭もあってでかい。
 さすが金持ちは違う。


 軽自動車から出ると、美雪の髪がぶわっと舞い上がった。


 自然の風から緑の匂いが流れてくる。


 リアナが屋敷から出てきて、

 

あっ、美雪ちゃん、門平君。いらっしゃい

 

 フリルのついた服装だ。
 格好に気合が入っている。
 通販で買ったのだろうか。


 美雪がリアナに近寄っていき、

 

何その格好! 私のときはパジャマじゃん! オスにこびてんの!

わあっ! しっ! しっ!

 

 リアナは顔を赤らめて、人さし指を口に当てる。


 仲がいいんだなぁ。


 ほほ笑ましい光景である。


 とりあえず、屋敷内を歩き回りながら、リアナから事情を聞く。
 まず腐敗臭がするとのこと。

 

それは悪魔の活動を示しているものよ

 

 どこかで資料を読んだのか、美雪が即答。


 あとは時計が3時7分で止まること。


 壁にかけていた絵が振り落とされること。


 地下室があるけど、怖くて入れないこと。


 階段を下り、地下室に入ると、美雪が両目を閉じて胸を広げる。

 

何かを感じ取ったのか?

ええ。ここで恐ろしいことが起きてるわ

どんなことが?

オッサンよ。汗をまき散らせて、ポールダンスを披露してるわ

それほんとに怖いな!

 

 美雪の冗談に、マジツッコみ。
 リアナは失笑していた。


 くわしく話を聞くために、おやつをつまむことにした。


 リアナはホットケーキと紅茶を作ってくると、台所に向かおうとする。
 普段は着用していないのか、やけに白いフリルのエプロンをつける。


 美雪が後ろをついて行き、

 

私のときは、100円のポテチじゃん! 門平にどんな感情抱いてんのよ!

美雪ちゃん、それ持って帰るでしょ!

 

 リアナが顔を真っ赤にして言い返す。


 これから恋バナでも始まるのか、それともお菓子をつまむだけなのか。


 時間がありそうなので、屋敷の廊下をうろつくことにした。


 木造の階段はうなるし、ひとり暮らしにしては広い。
 建物も古そうだ。


 俺でも怖くなってきた。

 

んっ?

 

 誰かが手をたたいた。