だらだらとした映画語り【チャット】

映画をチャットにして語っています

死霊館【ノベライズ版】第2話

 

俳優の紹介

 

門平 善照(かどひら よしてる)。映画で男側の主要人物。20歳の大学生。日本人。細身。

美雪 雪音(みゆき ゆきね)。映画で女側の主要人物。20歳の大学生。日本人でロングヘア。きゃしゃで胸はCカップ

宮本 言左衛門(みやもと ごんざえもん)。映画で門平の親友。20歳の侍。日本人。刀を所持。ボサ髪のチョビヒゲ。

リアナ 恵子(りあな けいこ)。映画で美雪の親友。20歳のお嬢様。外国人と日本人のハーフで、巨乳。体型はスマート。

萌美(もえみ)。映画で殺人鬼(悪役)の立場を取る主要人物。6歳の妖精さん。幼女。小柄で、金髪碧眼。ロングヘア。普段着は白いワンピース。

因幡 雄介(いなば ゆうすけ)。ノベライズの最後に解説を加えるライター。俳優として登場することはない。(と思う)

 

今回の作品紹介

 

inaba20151011.hatenablog.com

 

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 映画『死霊館』を紹介

 

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あらすじ

 

「ソウ」インシディアス」のジェームズ・ワン監督が実話をベースに描き、全米ではR指定ながらも興行収入1億ドルを突破する大ヒットを記録したホラー。

 

 1971年、アメリカ・ロードアイランド州に建つ一軒家に、両親と5人の娘たちが引っ越してくる。古ぼけてはいるが広々とした夢のマイホームに沸き立つ一家だったが、奇妙な現象が次々と発生。娘たちに危害が及んだことから、一家は心霊学者のウォーレン夫妻に助けを求める。

 

 夫妻が周囲の土地を調べると、恐るべき血ぬられた歴史が明らかになり、夫妻は一家を救おうと館に巣食う邪悪なものに立ち向かうが……。

 

 ウォーレン夫妻にパトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガが扮する。

 

新撰組ならサインほしいよね【チャットノベル】

 

 台所では、きゃいきゃいと、美雪とリアナが会話しているので、音に気づいていない。


 屋敷の廊下に出ると、また誰かが手をたたく。


 階段近くの扉が開いていた。
 地下室に続く部屋だ。
 ちゃんと閉めたはずなのに。


 部屋をのぞいても、誰もいない。


 地下で音が、一つ響いた。


 下にいるのか?


 再び階段を下りてみる。
 気配がした。


 誰かが床に、どっしりと座っている。


 ちょんまげからして、サムライか?


 俺に気づくと、すっと立ち上がり、赤さびだらけの刀をかまえる。

 

 ――あの水平のかまえ、天然理心流!?

 

 スピードと連続攻撃に特化した突き技。
 新撰組1番隊組長、沖田総司が得意とした剣技だ。
 その実力は近藤勇すらしのぐという。

 

 ――ぜひサインがほしい!

 

 沖田本人なら、幽霊でも大歓迎だ。


 照明の下に立ったそれは、厚化粧で、顔のごつい、赤い口紅をした、大男だった。
 白目をむいて、クンクン若い男の匂いをかいでいる。

 


 やべぇ。別人だった。

 


 時代劇の見すぎを反省。
 完全なオネエの霊だった。


 手をたたいている音は、すね毛をガムテープで処理している音だった。
 証拠に黒い毛がびっしりとついた、ガムテープの残骸を持っている。


 今時そんなことをするのは、目立ちたいYouTube投稿者ぐらいじゃないか?

 

「若いオスぅぅぅぅっ!!」

 

 大男の霊が、頭突きで丸形照明をたたき割った。


 興奮してる!


 荒い鼻息が床のほこりをふき飛ばした。

 

いやああああああっ!

 

 女のような悲鳴を上げて、俺は階段を駆け上がった。
 出入り口の扉を開けようとノブを回す。


 開かない!


 何か強い力で押さえつけている。


 オネエは階段を上ってこない。


 照明がなくなったので、周りは暗くて見えない。

 

 ――あっ明かり! 明かりっ!

 

 ポケットからスマートフォンを取り出した。
 画面を操作して、ライトモードにする。


 階段の下を照らすと、あの大男の姿はなかった。

 

いない? 消えたのか……


「捕まえぴっ!」

 

えっ!? ふぐうっ!!

 

 俺の鼻から液体が散った。


 どでかい手が俺の股間をにぎりしめる。
 優しくにぎられたと思ったら、強めにしたりして、強弱をもたせている。
 指で玉を転がされている。


 もてあそばれている。


 なんかおなか痛くなってきた!

 

うりゃっ!

ぐわっ!

 

 ドアが頭に当たり、階段の所まで転がった。
 危うく落ちそうになった。


 大男の気配は消え、刀はなんだったんだと、ツッコめないまま終わった。


 美雪が俺を見下ろして腕を組み、

 

何してんの? うるさいから開けてみたけど

……言いたくない

うん? 泣いてんの? 霊に出会ったぐらいで、なさけない

 

 霊のほうが数倍よかった。


 股間をイジられたとは、とうてい言えず、リアナが来る前に体調を整える。


 リアナが恐る恐る壁から顔を出して、

 

何がいたんですかぁ?

オッサンだ。オッサンの霊がいた

そんな、怖い

うん、俺も恐ろしい

 

 一緒に顔を青くする。


 別の意味で男にとって怖い霊だ。


 美雪が細い目でリアナを見て、

 

毎夜どんなプレイしてるのよ?

そんなことしてないもん!

 

 そこはしっかり怒っていた。


 3人で地下室に下りてみようということになった。


 俺は嫌がった。
 やつのテクニックで生命の種が出てしまったら、未来永劫立ち直れない。
 人生にトラウマを残してしまう。


 だけど美雪は、そんなことまったくお構いなしに、俺の背中をどついて下におろした。


 しょせんは女だ。


 運がいいのか、あのオカマはどこにもいなかった。


 状況を美雪に説明すると、手をたたく行為は精霊をバカにしている行為だという。
 手をたたいたのではなく、ガムテープですね毛を処理していた音なのだが、放心状態の俺はそう思い込みたかったので、そう言った。


 状況を重くみた美雪は、有名な霊媒師に電話すると携帯を取り出した。
 和歌山県高野山で修行した高僧なのだという。
 期待感が高まった。

 

もしもし、マリリン? 除霊を頼みたいんだけど。えっ? お魚100匹? わかった。生でいいのね?

 

 うん? 高僧……なのか?

 

証拠を集めないと動きたくないでござる、だそうよ

 

 美雪はため息をついて携帯を切った。


 くわしく話を聞くと、和歌山県浜の宮ビーチで魚を捕ってる猫顔のおばちゃんらしい。
 高野山で修行したのは間違いなく、肉体言語で野生動物を狩ってたようだ。


 リアナはがっかりした顔をしていたが、俺はやつを狩れるんじゃないかという妙な期待が高まり、美雪に協力することにした。